オットケテンゴヤ?

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【笑える?】全くダメな人列伝①/そりゃないよ、候補者さん・・・

 1月にブログ始めて以来、ここまでたいして記事も書かず、旧ツイッターとの連動もせず、ブログランキングにも参加せず、自分の書いてることを少しは世の中に広める気があるのか??という感じで進めてきておりますが、もうすでに承認欲求というものがほとんどないため、この調子でどんどん書いていこうと思います笑

 まああれだよね、ほぼボケ防止笑

 文章書かなくなって7〜8年経つけど、まだ全然書けるなー、、、と自分で確認できれば大丈夫!笑

新シリーズ『ダメな人列伝』を開始します笑

 これまで60数年間生きてきたため、当然のことながら素晴らしい方にもたくさん出会いましたし、『ダメすぎる人』にも数限りなく出会ってまいりました。そんな方たちの中から厳選して、彼ら彼女らの『ダメすぎる』肖像を文章でお伝えしていこうと思っております。・・・でもまあ、絶対に、誰のこと書いてるか特定できない範囲でね。(できるわけないけど)

 人類二分法によって世の中の人を『ダメな人』と『いい人』に二分すると、不思議なもので、それぞれお互いに「相手陣営」のことを『なんてダメなんだ!』と思っていたりします。もちろん、何が『ダメ』で何が『いい』のかはかなり相対的なものなので、この溝はなかなか埋まりません。SNSなどでは文字だけのコミュニケーションなので、そういう相違と溝がかなり鋭いものになってしまって、後戻りできないほどに対立が深まったりします。

 で、僕はすでに誰とも戦いたくないので、「笑い事じゃないけど、できれば笑いたい」ぐらいのスタンスで書いていこうと思っております。

もう昔のことだから書くけど、30数年前、とある区議会選挙にて・・・

 今から35年前、若くて前途有望(自称)だった僕は、東京で広告の制作会社にて、ディレクター兼コピーライターというポジションで仕事をしていました。(いまの若い方にはとても信じられないことだと思いますが、当時広告の仕事はとてもかっこよく見えてたんです!!!)

 で、あるとき事務所の社長から、東京都の区議会議員選挙に新しく立候補する候補者さんの、

 「選挙用のポスターと支援者に配るリーフレット作ってあげてよ」

 と指示があり、まあ社長が持ってきた仕事なのでろくなものではないだろうと思いながらも「拒否する」という選択肢はないため、受けたわけです。なんか、議員さんの秘書やってた方らしい。

 で、その新人候補者さんとの打ち合わせの日時が設定され、彼はその時間どおりに我が事務所へとお越しになりました。ご到着されたときの第一印象がとても素晴らしく、まあ本当にその時の彼の晴れ晴れとして屈託のない、誠実そのものといった笑顔が今でも忘れられません。

 こちらもとても晴れがましい気持ちでさっそく打ち合わせに入ったのですが、当然のことながらまずはスケジュールの確認から入ることになります。

 「納期はいつ頃ご希望ですか?」

 僕の問いかけに、なぜか、彼の晴れ晴れとした表情は一気にどこかへ飛んでいきましてですね、、、どういうわけか、とてもズルそうな上目遣いで僕のことを見ながら

 「うん、一週間後の集会で使うからその時までにほしいんだよね」

 ん? ・・・聞き間違えた?? ・・・いやあの、(当時の)印刷物は一週間では絶対に出来上がらないので、それはちょっと難しいですよ??? ・・・とお伝えしたところ、彼はさらにズルい目に威圧を込めながら

 「いやー、そこはなんとかしてほしいなー? 社長から聞いてないの? え? 間に合わせてよ」

 んー、完全に雲行き怪しいな、これ・・・笑 しかもなんかタメ口装った命令口調だぞ・・・笑

そのスケジュールのことぐらいで驚いてはいけなかった笑

 まあ、当時はデジタルではなかったので、印刷物作り上げるにはコピーライターが全体の構成考えて文字原稿作ってデザイナーがそれをデザインしてそこで一回クライアントにデザイン案見てもらって写真植字の職人さんが写植を打ってそれをフィニッシャーの人が版下にして出来上がったものを校正して校正紙をクライアントに見てもらって直して印刷所に入れる・・・以下、印刷会社でも同じぐらいの回数の工程を繰り返す・・・という、非常に冗長で時間のかかる作業だったわけです。

 したがって、発注を受けて一週間後に印刷物として仕上がるためには、もう僕はその日のうちに原稿全部書き上げないといけないし、それを受けてデザイナーは明日の朝までデザイン上げて、それでもはたして間に合うのか、どーすんだこれ?みたいなスケジュール感です。

 まあ、制作会社から印刷会社まで、関わる人全員確実に徹夜必須・・・マジか・・・嫌だ・・・

 だからこういう場合は「取材最重要!!!」でして、発注者への取材がかなり深いところまでできれば、まああとはそれをどう展開してどう構成していくかなので、かなり時間を稼げます。場合によっては、発注者側の言葉をそのままコピーにできることも多々ありますからね。で、僕は気持ちを素早く切り替えて、乾坤一擲、ならやってやろうじゃないか!ぐらいのポジティブさで、こう聞いたわけです。

 「では◯◯さん、さっそくですが、立候補にあたっての『公約』といいますか、『政策』についてお伺いできますか?」

 良い質問だよね。だってなにしろ選挙用のポスターとリーフレットなんだから。逆に言って、それ以外に聞くことないわ笑 そして、僕のその質問に対して、彼がノータイムで答えた内容が、一言一句次の通り!

 「え? 政策??? いやーそれはさ、だいたいでいいですから」

 ん???

 俺また、なにか聞き間違えた? いや、なんか彼、俺に対して「なに言ってくれちゃってんの?」みたいな顔なんだけど??? え? でもさっきのも聞き間違えじゃなかったし?? そもそも「だいたいでいい」って、、、なんすか??

重ねて聞くとキレ気味になった・・・さすが政治家の卵・・・笑

 その時の僕の頭の中では、「政策がない」などという事態は全く想像もつかないアサッテの方向だったため、ついつい重ねて聞いたんですよ。

 「いや、ですがあの、政策はお聞きしないと僕も原稿作れないんですけど・・・」

 彼は、「重ねての問いにはキレてみせる」という昨今の政治家仕草を、そのときからはっきりと身につけてましたね。僕のその言葉を聞いた途端に、「6割ギレ」ぐらいの表情を作って、僕にこうおっしゃったわけです。

 「いやだから、こういうことはあなたの方が文章のプロでしょ??? だいたいでいいからうまく書いといてよ!! だいたいでいいんだからさあ」

 僕のほうが文章のプロだから「彼の政策と立候補にあたっての公約」を書けるというう理屈がそもそも僕の頭では全く理解不能なんですが、あまりに理解不能すぎた故に35年経った今でも、ほぼ一言一句そのまま再現できるという・・・笑

 それにしても、肝心の『政策』『公約』についてひとつも聞けないとは・・・笑

 政策も公約も、影も形もないんっすよ笑 ヒントすらないんっすよ笑 つまり、一介のコピーライターである僕がでっち上げるしかないんですよ笑笑

僕の書いたデタラメ公約で選挙を戦った彼は・・・?

 その当時、ある程度真っ直ぐに仕事をしていた僕は社長に事情を話して、「この仕事できません、無理ですよ」と直言しましたが、まったく社長は意に介さず、笑いながら「いやまあ、なんとかしてあげてよ笑」・・・

 で、しょうがないから、すぐ制作進行しないと納期守れないので、書きましたよ、選挙公約。「だいたいでいい」というオーダーだったので、「環境」とか「女性の働きやすさ」とか「皆が誇れる住みやすい街」とか、「だいたい」どんな政治家も言いそうなことを5項目ほど笑

 リーフレットではそれだけじゃなくて、少しはそれぞれの項目を展開して深く書かないといけないので、書きましたよ、ワタクシが笑

 で、僕の書いた『政策』と『選挙公約』を引っさげて区議会選挙を戦った彼は、いやー、見事にぶっちぎりでのトップ当選となりました!

 これ、話の流れから言って、まるで僕の書いた公約とか政策が素晴らしかったみたいな感じでしょ? いやいや、まさか笑 ぜんっぜん、そうじゃない笑

 ポスター用の顔写真が、とにかく素晴らしかったのよ!

 もちろん、僕がカメラマン手配して撮影したんですが、仕上がったポスターを見たら、いやいや、彼は本当に晴れ晴れとして屈託のない、誠実そのものといった素晴らしい笑顔で写ってらしたんですねー笑 ・・・そうだった、彼はこの顔でうちの事務所に入ってきたんだった・・・ その素晴らしい笑顔の力で見事!トップ当選・・・・笑

 この彼が、どの政党でどこの区議会選挙に立候補したかは絶対言いませんが、6〜7年前に一度ふと思い出して、当該区議会の議員さん一覧をHP調べたんですけど、彼まだ区議会議員やってましたね・・笑 長老になっとる・・笑

 以上、これ35年前の話ね。一応僕の体験談なので仮に「作り話でしょ?」と言われても「いやホントのことです」としか言えないんで、どう思うかはあなたのご自由に。

 ただ、現在の「議員先生」たち、政策とか公約について「一言もない」ような人がいないことを願いますが・・・

 ・・・いや、怪しいよね笑

 

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