僕は長いことテニス観戦を趣味としていまして、推している選手はチェコの選手とカナダの選手だったりします(女子の選手)。WOWOWは男子のツアーしか中継してくれないし、DAZNは女子のツアーやってくれるんですがアーカイブがなくて、海外のツアーだと結局夜中に視聴しなきゃならないし、料金高すぎなので、インターネットで中継をやってるサイトを探しまくって、推しの選手の試合を観戦しています。
もう3年以上推してるので、推しの選手が日本の選手と戦っても、普通に僕はチェコとカナダの推し選手を応援します。男子のテニスもそうです。悪いけど、西岡選手とか、「日本人だから」という理由では一切応援しません。(西岡選手の人柄は凄く好きですけどね。彼のYoutubeチャンネルも面白いですし。)
応援する選手は、やはり第一にプレースタイルなんですよ。(あと、第二に顔・・・笑)僕の応援するチェコの選手はたぶん全選手中いちばんボレーが上手いですし、全選手中いちばん、フォアハンドの打ち方がカッコいい。
そういうふうに、「日本人だから応援」という枠を外してスポーツを観戦すると、そのスポーツの持つ本当の面白さとか迫力に触れることができるような気がして、もう長いことそうしてます。錦織が全盛期のときはメッチャ応援しましたけどね。彼はプレースタイルが独創的で、本当に面白いテニスしてたんですよ。応援の理由はそれが中心でした。
なのに、今回のパリオリンピックの柔道の選手たち、団体戦で負けたあと「本当に申し訳ありません」って・・・毎度毎度のこととは言え、かわいそうに。そんな気分になるなんて。もうほんとに、国威発揚とかナショナリズムとかばかばかしいこと、やめればいいのに。
たぶん、あの謝罪を見た日本人の大半は「いや、謝る必要なんかないよ」って思ったはずなんですけど、もう一歩前に出て、「いや、謝るなんて全然筋違いだからむしろやめてくれない?」ぐらいのテンションになったほうがいいんじゃないですかね。選手であるあんたたちがナショナリズムの塊になってどーする。
だって、あんたたちが自分が好きで始めたスポーツで、あんたたちが自分で頑張って、あんたたちの大会として迎えたオリンピックなんだから。要は、「好きだから」というとても個人的な理由で始めたんでしょ、そのスポーツ? 我々はそのプロセスに一切関係ないし、超頑張ってるあんたたちの姿を見せてもらってるだけで、それだけでもたいへんな贅沢だと思うんだけど。我々は一切頑張ってないからね。でも、頑張る尊さは知ってるつもりだからさ。
あんたたちみたいに頑張れたり、あんたたちみたいに結果まで出してオリンピックにまで出るなんて、我々は誰にもできないよ、そんなこと。それだけで羨望と尊敬しかないのに。素晴らしい人生じゃないですか。
僕個人としては、あんたたちは「日本という国家」を代表してるなんて1ミリも思ってないから、そんな重たいもの脱ぎ捨ててくれていいのに、と思ってる。単に、国別対抗の世界大会で、日本の国内予選を勝ち上がった凄い人なんだから。
★
ってわけなので、柔道の団体戦、1勝3敗から大逆転したフランス、ものすごくカッコよかったんですよ。「ニッポン頑張れ」だけで見てると、そういう面白さ、まったく伝わらないんじゃないかな? 阿部一二三選手に勝った相手のフランス選手も、本当にギリギリの必死の戦いだったし、斉藤選手に2回続けて勝ったリネールも、本当に余裕なくて必死の戦いだったはず。あの極限状況の中で王者の強さをしっかり見せつけるだなんて、本当に素晴らしかった。そして斉藤選手の気迫も素晴らしかった。
だからリネールが最終的に斉藤選手を投げたとき、僕は思わず「おお!凄い!」と声を上げてしまいました。ほんとに、カッコよかったです。
サッカーの女子の対アメリカ戦も、ちょっと作業をしながら横目で見てましたが、本当にタイトな戦いで、素晴らしい一戦だったと思います。だけど、延長のあの時間に、あんなピンポイントのコースでゴールを決めたアメリカのあの選手、やっぱりものすごくカッコよかったです。僕はサッカーはそんなに詳しくないとは言え、あれがとても引き締まったいい試合だったことぐらいはわかります。
あと、卓球女子では、日本の選手と韓国の選手が戦ったとき、プレースタイルを見ていてなんとなく韓国の選手の応援に回ってました。
今回、女子のテニスの一回戦で僕の推し同士が対戦するという夢のようなゴールデンカードがあったんですが、当然のごとくどこでもそんなマイナーな試合の中継はなく、しょうがないので用もないTVerをインストールして見てました。TVerはオリンピック中継はテレビ画面にキャストできない仕様なので、スマホの小さい画面で見てるはめになってちょっと残念。
まあ、そんなこんなでテレビ中継も21世紀のこの世の中になっていまだに「国威発揚」的な中継ばかり続けてるし、なんだかんだ言ってオリンピックあまり見なくなりました。前回の東京オリンピックは個人的にボイコットしてたので、久しぶりのオリンピックではあったんですが、若い頃のようにワクワクしながら見るということがなくなってきました。
まあそんなこともあるさ64歳。どんまい笑