ムコバ 1-6 3-6 ガウフ
うーん、ほとんど何もできずにムコバさん負けてしまったかー・・・。これはもう、「ガウフ苦手」認定でいいな。敗因の最も大きな点は、ムコバさん、ガウフのボールのスピードやスピンに最後までに全くアジャストできないまま終了してしまった感じ。とくにここ2戦はサバレンカ➡鄭欽文というスピードテニス、パワーテニスの最高峰にいるような人たちとのハードヒット合戦をやってきたあとなので、ガウフのようなグリグリのスピン系の遅いボールにまったく対応できなかった、という感じかな。
第一セットは、ガウフの遅いボールに対してとにかくライジング気味に返すショットの選択が多くて、これがほとんどダメ。あんまりやり慣れてないことはするもんじゃないな・・・。ガウフはボールへの反応がものすごく早いので、ガウフの堅い守備を崩すにはライジングで、という戦術だったんだろうけど、これがまったくタイミング合わずにアンフォーストエラーの量産となってしまった。そうかと思うと、ライジングにしないボールも、ガウフのボールの遅さに全くタイミングが合わなくて、ミスヒットの連発。ボールが来るのを待ちきれないもんだから、フォームも崩れてしまって泳いでしまう感じのショットが多かった(特にバックハンド)。結局、あらゆることが噛み合わないうちに、なぜかガウフのポイントだけがどんどん増えてファーストセット終了。この時点で、今日はもうかなり敗色濃厚な感じ。
第二セットはスタートからライジングやめて、いつものタイミングでボールをヒットし始めたんだけど、そうするとガウフってあらゆるボールを返してくるんだよね。反応が抜群にいいので、ほぼ、コート上のあらゆるところにいる感じ。ガウフのテニスは、スタイルとしてはジョコビッチの女性版みたいな感じで、見ていてとにかく華がないし面白くない・・・(⬅あくまで僕個人の好みの問題)。どんな球でもていねいに返球すれば相手がミスするみたいなテニスで(⬅いや違う笑)、基本的にボールのスピードが遅いので、ちょっとパワーヒットをするとメッチャ速く見える。つまりそのあたりの緩急が抜群にいいんだよな、ガウフ氏。
そうするとムコバさんはどんどんギリギリを狙ったショット選択が増えてきて、ギリギリを狙うとほぼ必ずギリギリアウトするという、ムコバさんがいつも相手にやらせてることをやられた感じだったかな。
そして第2セット、なにをやっても上手く行かなくなってきてしまって、たぶんムコバさんは頭の中の混乱を上手く整理できなくなってきていた。珍しく、追い詰められた表情になってたし。それでムコバさんから見て2-4になった段階で、ムコバさんはとうとう戦い方を180度変えて、「ほぼ全球強打」という、サバレンカ式のテニスに切り替えてきた。けっこうヤケクソ気味の最後の選択だったと思うんだけど、これが意外に良くて、ガウフが全く追いつけないボールが増えてきた。戦い方としては、このサバレンカ式全球強打がガウフ対策としては一番効果的なんじゃないかな。ただ、戦術切り替えたときにはすでに時遅し、ガウフに完全に傾いた流れをまったく形成逆転できずに終わってしまった。ゲームは全て完全にガウフに支配されていて、ムコバさんの時間帯は一切なし。途中でフラストレーション溜まってまたラケット投げたし(また頭上に。そしてナイスキャッチ笑)。第一セットのスタートから強打多用してればこんな簡単なゲームにはならなかったと思うんだけどね。残念。
とにかくね、もう出だしから、ガウフのペースに付き合いすぎた。ガウフのペースに付き合うとなぜかまったく得点が取れなくなってしまうという、実に不思議なテニスをする人だ。見ていて、いったい何が起こっているのかわからないままにガウフのポイントが増えていくので、やってるムコバさんとしてはもっと「え?どうしてこうなる???」ってなってたんじゃないかな?
ムコバさんは相手のペースに付き合うと良さが半減してしまう人で、いつもそれが負けパターンになる感じ。これでガウフには対戦成績0勝3敗となって、なかなか勝てない感じになってきた。ペグラもムコバさんから見て苦手っぽくて、要は攻撃力よりも守備力がまさる選手、遅いボールを上手く使う選手が苦手なのかもしれない。
でも、相手のペースに付き合わないでハードヒットを多用していけば道は開けると思う。次に当たったときはそうやって自分のペースにしちゃえばいいんじゃないかな? いずれにしても、手首の深刻な怪我から復帰してわずか3か月ちょっとでWTA1000の決勝まで進んだんだから、結果としては期待以上、上々のシーズンなんじゃないだろうか? 次は武漢に出るみたいだし、引き続き応援しよっと。武漢は一回戦内島さんだな。さすがにこれは負けないかな。2回戦はレイラ・フェルナンデスかシュナイダー。ここはシュナイダーかな? どっちが来てもたぶん負けないだろうなー。 3回戦でまた鄭欽文と当たるっぽい。上手く勝ち進んだら準決勝がペグラかバドサ、決勝がガウフかサバレンカかな。ランキング低いから、3回戦で鄭欽文はタフドローだなー・・・。まあ、一戦一戦ポイント稼いで、早いうちにトップ20ぐらいに復帰してくれたら、少しはドロー楽になると思うんだけど。できれば次も決勝まで進んで、そしてできれば次もガウフに上がってきてもらって、全球強打で雪辱してもらいたいもんだと思う。というか、ムコバさんが今後健康なら、ガウフとやる機会もまたいずれ必ずあるので、今日の試合の後半の展開は大いに次戦の参考になったんじゃないかな、とは思った。
タフドローと言えば今回の北京もそうで、サバレンカと鄭欽文相手に連続して死闘を演じて連勝して上がってきたら、まだガウフがいるという・・地獄のドローだろ、これ。シードがつくと、この内の誰かひとりは、ふつう他の人が退治してくれるドローになるはずだし。そういう意味でもトーナメント通しての疲労の蓄積は相当なもんだったと思う。サバレンカに勝って鄭欽文に勝ったらガウフが待ってるなんて、明らかにガウフに有利すぎるだろ笑 男子で言ったら、アルカラスに勝ってズベレフに勝ったら、メドベージェフが待ってた感じ?笑 無理じゃない?それ?笑
ムコバ氏、頑張ってランキング上げようぜ!