なぜ見ることになったのか思い出せないんですが、古いドラマ「プロデューサー」を観ました。2015年のオンエアですから、いまから9年前の作品ですね。
TV局に入社したての新人PDをキム・スヒョンさん。彼が入社して配属されたバラエティー局の先輩PDをチャ・テヒョンさん。そのチャ・テヒョン演じる先輩PDと幼馴染で、音楽番組のメインPDの役をコン・ヒョジンさん。そして人気アイドル・シンディの役をIUさん。
この4人が一応のメインキャストなんですが、この作品、カメオ出演がものすごく豪華で、それを観てるだけでも十分楽しめます。もちろん、ドラマの本筋もしっかり作り込まれていて、ラストまで飽きることなく楽しめる一作でした。
テレビ局が舞台なだけに、カメオ出演が凄い
第1話の序盤からいきなり、少女時代(テティソの3人)が、KBSの社員食堂で食事に並んでるシーンがでてきてびっくり。しっかりテレビ出演用のコスチューム着て、メイクももうガチガチに仕上がった状態で社員食堂に並んでる、というなかなかシュールな絵なんです。驚いたのは、テティソの3人、そういう状態で見ると、なんというか他の人とは人間としての輝度がまったく違うんですね笑 キラキラ感が本当に凄い。人間と言うより妖精ですね、あれは笑
僕が気付いただけでもカメオ出演は本当にたくさんいて、チャン・ヒョク、イ・スンギ、コ・アラ、パク・ボゴム、キム・ミンジェなんかが出てました。そのほかにもK-POPのアイドルも多数出てるらしいんですが、そちらはあまり詳しくないので、興味ある方はこちらでカメオ出演の顔ぶれを確かめてみてください。
あと、カメオ出演だけじゃなくて、2024年の今現在でもいろんなドラマでお目にかかる俳優さんたちがたくさん出ていて、9年前といまがほとんど変わらない人からさすがに経年を感じさせる人までいろいろいて、そういう面でもとても面白かったです。
なかでいちばんビックリしたのが、IUさんですねー! 今のビジュアルを見ても、9年前とほぼまったく変わらないです! まったく経年を感じさせないほどいまでも若々しくて、いったいどういう魔法を使っているのか笑
キム・スヒョンが「ダメダメなのに真っすぐで憎めない」キャラを好演
ドラマは、新人プロデューサーのペク・スンチャン(キム・スヒョン)が、テレビ局に入社してから夏を迎える前までの、仕事と恋の物語が軸。そしてその脇で、先輩PD(チャ・テヒョンさんとコン・ヒョジンさんの2人)の人生模様と、アイドル歌手シンディ(IU)の人生の断片が描かれる、というストーリー展開となっています。
キム・スヒョンって、あの人イケメン枠なんですかね?笑 僕から見ると、あまりそうは見えないんですが・・・笑 まあそれはしかし、今回の役どころが「天然」で「どこかピントが外れてて」、だから当たり前のように「仕事ができない」「気も利かない」うえに、「ガキみたいな幼稚な仕返しをする(しかし害はまったくない)」みたいなシーンもあって、だけどいつも全力投球、気持ちだけはまっすぐ、褒められるとデレデレの顔して喜ぶ、、酒を飲まされると記憶をなくす、みたいな「憎めないキャラ」なんです。僕はキム・スヒョンさんの他の作品を見たことはないんですが、この「憎めないキャラ」、本当に見事に演じきってましたねー。あまりに天然すぎて、同性の僕から見ると「ばかなのか?」と思うシーンも多々ありましたけど笑 つまり、本当にそう思わせるほど、「ダメなのに憎めない」役回りが抜群だったと思います。
入社して2ヶ月ぐらいの間が描かれているんですが、その時期ってとくにテレビ局みたいな特殊な職場では、それまで学んだことがまったく役に立たなくて、よほどのことがないとアイデンティティーを喪失してしまっている時期です。そうした「とまどい感」とか「言われたとおりやってるのになんで叱られる!?」感とか「どうして僕だけ?」感とか、あらゆるシーンでそういう「ちょっとやるせない感じ」がうまく表現されていて、おーなかなかいい役者さんねー、と思いました。だから彼をイケメンだと感じる人は、彼のことを応援しながら観るドラマになると思います。彼をイケメンだと思わない僕は、たいていのシーンで「ほんとにばかだなお前」と思って観てましたけど、それはそれで楽しい見方でした笑 はるか40数年前を思い出して、「あー、たぶん俺もこれぐらいばかだったよなー」と変なところで共感するという笑
ドラマを通して言えるのが、コン・ヒョジンさんとても素晴らしい!
コン・ヒョジンさんって評判のいい俳優さんらしい、というぐらいの知識はあったんですけど、これまで彼女の出演作は観たことがなくて、まあ特に興味もなかったんですが。いやーしかし、彼女素晴らしいですね!一気に大ファンになってしまいました!
ドラマの導入部分では、彼女は「音楽番組のプロデューサー」として、非常に強い女として描かれています。メイクもかなりきつめに作ってあって、コスチュームとか物腰とか全て含めて、彼女が出してくるメッセージは一貫して「ものすごく強い女」。
これが、物語が進むに連れて彼女の「仕事の姿」のベールがどんどん剥がされていって、「人間としての姿」が浮き彫りになってくるんですが、このギャップの演じ方が何しろ素晴らしい! つまり、普通「強い女」のギャップイメージとしては「人としては弱い一面もある」というところを見せていく手法が取られると思うんですが、彼女の場合、そういう演技をしていてもきちんと「強さ」を残しているんですよね。それが「強がって自分を偽ってそう見せている」という人ではなくて、本当に「芯が強い」んですけど、「それでも人生思い通りに行かないことも多くて溜息が出るよね」という姿なんです。そういうときの彼女が、本当に誠実でまっすぐで、いい人に見えます。それは、ドラマが進むに連れて徐々に明らかになってくるんですが、彼女が演じるキャラは、たしかに「強い人」ではあるんですけど、心の中が本当に暖かくてやさしいんですよね。そういう面を出すときの彼女の表情や姿が本当に素晴らしくて、僕はもう完全に彼女の応援をしながらドラマを観る羽目になりました笑
あまりにコン・ヒョジンさんが良すぎて、いまもっと昔のドラマ「パスタ〜恋ができるまで〜」を見始めてしまうという笑 すっかり大ファンモードになってるし笑
誠実で、心の暖かいやさしい人たちの素晴らしいドラマ
キム・スヒョンの先輩プロデューサー、ラ・ジュンモ(チャ・テヒョン)も、最初は「新人に無茶振りする無責任なPD」みたいな描かれ方をするんですが、彼も、物語が進むに連れて、とても誠実な生き方をしている、ちょっと不器用な人である、という姿が明らかになってきます。チャ・テヒョンさん、「ムービング」でバスの運転手(ポンゲマン)をやってた人ですが、この人も上手ですね〜! 仕事の上で、いつも小出しに小言を言ったり怒ったりする人なんですが、でも彼は「怒鳴る人」ではないんです。舌打ちしながらも、なんというか包容力があって、部下をそっと見守っているような面もあって、ドラマを観てる側からすると、嫌いになる要素がほとんどない笑 彼と、コン・ヒョジンさんの「幼馴染であるがゆえの」人間関係のあり方は、なかなかいい感じでした。
それにしても、韓国のドラマ作る人たちって、あの「かわいい」だけでできてるようなIUさんにいつも「機嫌の悪い役」ばっかりやらせるんですね笑
「マイ・ディア・ミスター」でも全編通して機嫌悪かったですし笑、「ホテル・デルーナ」でも機嫌悪かった笑(僕はホテル・デルーナ途中離脱しちゃいましたけど。マイ・ディア・ミスターは最高でした。)
僕が観た中で機嫌が悪くなかったのは「麗~花萌ゆる8人の皇子たち~」だけですが、あれは機嫌が悪くないというよりは運命に翻弄されてなかなかボロボロになっていくので、けっこう壮絶でした。
本作でも絶頂に「機嫌の悪いIUちゃん」を堪能できます笑 彼女が演じるアイドル歌手の人生模様も、実に見どころたっぷりで面白かったです。
★ドラマの得点 11点★(ドクター・プリズナーを10点としたときの評価です)
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